ねふぃりむブログ

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塗り方がグンと上達するレイヤーの合成モードをとことん丁寧に説明

time 2017/09/24

塗り方がグンと上達するレイヤーの合成モードをとことん丁寧に説明

クリスタ初心者で塗り方を上達させたいという方はレイヤーの合成モードを学ぶべきです。イラストの表現の幅が広がるなど、塗り方の上達につながります。合成モードには乗算オーバーレイなど、一見難しそうな単語も含まれますが、感覚的に理解できるように参考イラストを多めに用意しましたので、参考にして練習してみてください。

合成モードの基本の説明と必要性

レイヤーの合成モードの基本を知れば、なぜ塗り方の技術が上達していくかが分かります。一見ややこしく感じるかもしれませんが、参考イラストや画像を順番に見れば、簡単に理解できます

合成モードとは?

レイヤーパレットにある「合成モード」のことで『色使いの補助・補正』『色の加筆・修正』などができる機能のことです。これを使うことで、特定のレイヤーにあるイラストに様々な効果・演出が簡単にかけられます。

さらに噛み砕けば「色塗りを手伝ってくれる機能」と言い変えても問題ないでしょう。

合成モードの構造

レイヤーの合成モード|レイヤーの基本構造

 

イラストの図が、レイヤーの合成モードを使う時の基本の構造です。ここでは「下のレイヤー:背景」「上のレイヤー:イラスト」2枚のレイヤーを用意しました。

クリスタをいじったことがあるならば「普通にイラストを描く時のレイヤー構造と同じじゃん」と思ったはずです。

そう、イラストのレイヤー背景のレイヤーがあるだけの構造です。そして、背景の雲や空の部分の手前に赤丸のイラストがあり、背景が透けていない点も確認できますね。

このように「背景レイヤー」「イラストレイヤー」2枚(以上)がワンセットにならないと、レイヤーの合成モードは使用できません。

ガチ初心者でも使えるの?

「RGB値」「輝度」などの値を利用する機能ゆえに、それらの説明も必要になってきます。「なんだ結局難しそうだなぁ」と思われた方、是非ともご安心を!

当ブログではそれらの値を用いた優しい説明を前半で、直感的に理解できるイラストを使った説明を後半でしていきます。レイヤーの合成モードを一度も利用したことのない初心者の方向けに書かれているのです。

分かりやすさはもちろんのこと、よく使う・使える種類の合成モードだけをピックアップして説明いたします。ガチで初心者でも理解して使えるようになります。

合成モードを使うとなぜ上達するのか?

色塗りの作業の一部をクリスタに任すことができるため、初心者でも楽にきれいなイラストが描けます。すると、モチベーションが上がることに加えて、時間の省略にもなり、上達が早くなるのです。

また、色塗り時の多少の塗り間違いに対して加筆・修正ができます。削除や上塗りなどをしないで済むようになるのですね。この点でも、イラスト作成の時間が短縮されて練習量が増えるので上達につながります。

レイヤーの合成モードを使用したイラストgif

さらに、合成モードの真価はイラストの仕上げの時に発揮されます。上のgif画像のセピア色のイラストは合成モードで加工しました。前のイラストとは雰囲気がガラッと変わっているのに気がつくはずです。

このようにレイヤーの合成モードは「光源・光の反射を強調する」「目の色を際立たせる」「全体のテイストを変える」などに応用できます。理解した後に練習して、こんな塗り方・仕上げ方を身につけていけば、表現能力が大幅にレベルアップしていきます。

参考までにですが、アナログ線画をスキャンした後に、デジタルでその線をくっきりさせる時にも利用できます。こちらの記事

●●●●

で詳しく説明します。

このように、初心者の塗り方を上達させるにはもってこいなのです。知っていると知らないとでは、かなりの差が出ることは想像するに難しくありませんね。

合成モードはどのような働きをするのか

レイヤーの合成モードの設定法

レイヤーの合成モード|やり方

画像ののように、基本画面から「ウィンドウ → レイヤー」と進んでいきましょうすると2のレイヤーパレットが表示されます。

レイヤーパレット上の「合成モードの利用したいイラストのあるレイヤー」つまり「背景レイヤーの上にあるレイヤー」を選択します。その状態での赤丸の部分「通常」と書いてある部分を選びましょう。

すると、画像の<各種合成モード>にある「通常」「比較(暗)」「乗算」「オーバーレイ」「ハードライト」「スクリーン」・・・といった、各種モードの選択できます。

りんごのイラストで考える

レイヤーの合成モード|機能

まずは上のイラストをざっと眺めてみてください。イラストの左サイドにある【レイヤーの構造】を見ると、レイヤーは3枚使用されていると分かりますね。記事の前半では、このようなレイヤー構造を持つ「りんごと背景」のイラストで各種合成モードのエフェクトを確認していきます。

イラスト左上の【レイヤーの順番】上・中・下は、レイヤーの重なり順を意味しています。上から「りんご」「木と葉」「空と雲」の順にレイヤーが重なっているイラストをイメージしています。

次に、イラストの右サイドのA・B・Cを見ていきましょう。Aは【合成モードを使うイラスト】です。今回は「りんごのイラスト」だけに合成モードを使用していきます。

レイヤーの合成モード|レイヤー

レイヤーパレットでは上の画像のように、りんごのあるレイヤー1(A)が選択されています。そう、選択されているレイヤーのイラストに合成モードは適用されるのです。

次にB【背景となるイラスト】を見てみましょう。これは、先の中と下のレイヤーが合わさったものです。言い換えれば、選択されているレイヤーより下にあるレイヤーのイラストは、全て背景となります。

なぜ背景まで考えるのかと言うと、背景と【合成モードを使うイラスト(りんご)】が重なった部分のC【エフェクトの下地部分】が重要となるからです。なぜ重要なのかは次の項目で詳しく説明しますが、Cの形はりんごであることと、Cの色は背景のものであることだけは目で見て確認してください。

以下の点が理解できていれば、次の項目に進みましょう。イラストと説明を交互に見ていけば、理解できるはずです。

●合成モードに関するこの項目のまとめ●

  1. 合成モードを適用するレイヤーはレイヤーパレット上で選択する
  2. 合成モードを適用するレイヤーの下にあるレイヤー全てが「背景」だ
  3. 合成モードを使う上では、エフェクトの下地部分が重要になる
  4. エフェクトの下地部分は、合成モードを適用するレイヤーのイラストの形と同じ

 

レイヤーの合成モード|機能

実際に合成モードのハードミックスを使ってみました。合成モード使用の前後では、りんごが赤から青になるという変化が起こりました。それ以外には変化はありません。

エフェクトがかかるイラストのりんごエフェクトの基準となる色(=背景のりんごの裏に当たる部分)の2つが合わさってレイヤーの合成モードが発動されます。その結果、りんごが青くなったのです。

りんごのイラストだけでは合成モードは発動しません。加えて、エフェクトの基準となる色(=背景)だけでも合成モードは発動しません。合成モードを使用するには、かけるレイヤーと背景レイヤーの2つ(以上の)レイヤーが必須です。

注意

便宜上「エフェクトがかかるイラスト」「エフェクトの基準となる色」に分けました。しかし、下の使用例と説明を見ていけば分かると思いますが「エフェクトがかかるイラスト」の色もまた基準(ベース)になります

りんご背景両方の色合成モードの機能で変化させるのが厳密な説明になります。例えばりんごの色がオレンジの場合「エフェクトの基準となる色(=りんごの下の背景)」が同じであっても、下の使用例とは色が異なる点に注意してください。

 

やや難しい内容になるので、ここの段落は難しければスルー可能です。「りんご」「基準となる色(=背景の色)」「ハードミックス」を3つの要素が合わさって、赤いりんごが青いりんごになりました。そのどれか一つでも変われば、色は違うものになります。後半でいろいろなパターンを見てもらいますので、軽く意識してみてください。

では、下のまとめをチェック項目的に確認していきましょう。これが理解できるようになってから、次の項目をお読みください。そこでは、各種の合成モードを「りんごと背景」のイラストで確認していきます。

●合成モードに関するこの項目のまとめ●

  1. 「エフェクトがかかるイラスト」と「エフェクトの基準となる色」の2つが必要
  2. 「エフェクトがかかるイラスト」は、例ではりんご
  3. 「エフェクトの基準となる色」は、例ではりんごの下の「背景の一部」
  4. その2つのレイヤーがないと合成モードは発動しない
  5. その2つに合成モード(例ではハードミックス)が合わさって変化する
  6. つまり、3つの要素が必要であった
  7. 上の例では赤いりんご青いりんごになった
  8. りんご以外の部分、つまり背景には変化がない
  9. りんごの色その下の背景の色の両方がベースとなる

 

レイヤーの合成モードの働きをとことん丁寧に説明

【機能】にある説明文は厳密な説明で「RGB」「輝度」などの数値や用語に強い方だけがお読みください。【概要】にある説明文は、感覚的に理解できるとことん丁寧に解説したもので、初心者向けのものです。状況によって読み分けていただければと思います。合成モードのかけるレイヤーを「りんご」、エフェクトの基準となる色を「背景部分」、背景イラストを「背景」と略していますので、理解した上で読み進めてください。

通常

レイヤーの合成モード|通常

【機能】

下のレイヤーに上のレイヤーを重ねる

【概要】

基本設定と同じで、背景の手前にりんごが置かれます。上のイラストに透明度を付けた場合は背景部が透けて見えますが、基本的には背景部分の影響は少なくなります。油絵やアクリルガッシュでりんごを上塗りするイメージ、または画用紙の上に切り取った折り紙を置くイメージです。

 設定上は「通常」もまたレイヤーの合成モードの一つである点も覚えておきましょう。

比較(暗)

レイヤーの合成モード|比較(暗)

【機能】

上と下のレイヤーのRGB値を比較して、値が低い方の色が表示されます。

【概要】

上下の色の内、暗い方の色が表示されます。りんごを見ても分かる通り、見た目的にもダークに変化します。何度も使ったり(ブラシで使用したり)するとどんどん暗くなっていきます。

りんごの左上のフチをみると「背景部分の色(水色系)」が見えています。やや暗めの水色を使って背景部分を描いたためです。

乗算

 

レイヤーの合成モード|乗算

【機能】

上と下のレイヤーの色を使い「上のRGB値 + 下のRGB値 ÷ 255」という計算をした結果の色を示します。

上のレイヤーが白の場合や白を含んだ場合は、その箇所のRGB全てが255となるので、下のレイヤーの色が変化せずに表示されます。

【概要】

アナログのインクの塗り足しのイメージに近いです。事実、色付きのインクを混ぜるみたいに、全体的に暗くなります。上の「比較(暗)」よりダークに変化していますね。

りんごと背景部分の両方に暗い色があるりんごの外側は、より暗みが出ています。このように、暗い色と暗い色を合わせた時に強く反応するのが特徴です。

オーバーレイ

レイヤーの合成モード|オーバーレイ

【機能】

上下のレイヤーを比較して、上のレイヤーの色の中で、下のレイヤーより暗い部分には「乗算」の効果を、明るい部分には「スクリーン」の効果を与えます。式はそれぞれの項目を参照してください。

【概要】

基本的には明るい部分はより明るく、暗い部分はより暗くなります。りんごを見ると上の方がどす黒く染まっていますね。一方、りんごの下の方では赤と水色がスクリーン(後述)の効果により白(透明)になっています。背景部の色が見えてきていますね。

ハードライト

レイヤーの合成モード|ハードライト

【機能】

上のレイヤーの輝度がグレー基準で50%を境に結果が変化します。

上の輝度>グレー50% → スクリーンに近い効果が出ます。

上の輝度<グレー50% → 乗算に近い効果が出ます。

上の輝度=グレー50% → 下のレイヤーの色がそのまま

【概要】

オーバーレイに似ていて暗いところはより暗く明るい部分はより明るくなります。オーバーレイと違うのは、白(透明)が表示されない点コントラストが強く出る点です。

スクリーン

レイヤーの合成モード|スクリーン

【機能】

下のレイヤーの色を(ネガ)反転させてから、上のレイヤーの色を乗算します。次のような計算式でも示すことができます。

「(255 - 下のRGB値 + 上のRGB値) ÷ 255」。

乗算の逆の効果だということもできます。

【概要】

乗算は暗く変化しましたが、これはその逆で、明るい色へと変化していきます。しかし、スクリーンの特徴には色が重なれば重なるほど白(透明)に近づくというものもあります。スクリーンのサンプルでは、りんごの赤系の色と背景部分の水色系の色が反応し、白(透明)になっているのが分かりますね。

覆い焼き(発光)

レイヤーの合成モード|覆い焼き(発光)

【機能】

下のレイヤー色を明るくしつつコントラストを弱めます。上のレイヤーが黒の場合はRGB値がそれぞれ0のため、下のレイヤーの色が表に出てきます。透明度がある部分に対してはより強く働きます

【概要】

全体的に色にパワーがなくなる感じです。りんご全体から色が抜けて白に近づいているのが分かりますね。この白が光源として利用できるので「発光」の文字が入っています。キャラの目に光を入れ込んで仕上げたい時や、光源(陽光・電灯)の表現などに最適です。

加算

レイヤーの合成モード|加算

【機能】

上下のRGB値を足します。式では「上のRGB値 + 下のRGB値」ですが、最高値である255(RGB全てが255なら)を超えることはありません。加算は使うほどに白へと向かう傾向があり、表示される色も明るくなります。

上のレイヤーが黒(RGB全てが0)なら、下のレイヤーの色が表示されます。下のレイヤーが黒(RGB全てが0)なら「通常」と同じになります。

【概要】

りんごを見ると「覆い焼き(発光)」に似て白っぽくなっているのが分かります。白を表示させる力が強いので、キャラの目の光沢や光源としての利用が多く見受けられます。

加算(発光)

レイヤーの合成モード|加算(発光)

【機能】

基本的には加算と同じで、上下のRGB値を足します。透明度がある部分に対しては、より強く働きます。

【概要】

「加算 < 加算(発光) < 覆い焼き(発光)」の順に白さが強くなります。「加算」や」「覆い焼き(発光)」と同じく光源系で使えます。どれが一番かは、イラスト次第ですので、この3つをワンセットにしてどれが一番良いか試しましょう

リニアライト

レイヤーの合成モード|リニアライト

【機能】

上のレイヤーの輝度に応じて効果が変わります。

上の輝度>グレー50% → 明るくなります。

上の輝度<グレー50% → 暗くなります。

【概要】

明るい部分の色より明るくてはっきりした色になり、暗い部分より暗くて濃い色になります。オーバーレイと似ているかと思いきや「スクリーン」の機能を持たないので、白い(透明)部分が多くなることはありません。

りんごは暗くて濃い色が反映されていますね。明るさより暗さが多いためです。

ビビッドライト

レイヤーの合成モード|ビビッドライト

【機能】

上のレイヤーの輝度に応じて効果が変わります。コントラストにメリハリを付ける効果を持ちます。

上の輝度>グレー50% → 明るくなります(「焼き込みカラー」の効果)

上の輝度<グレー50% → 暗くなります(「覆い焼き」の効果)

【概要】

色と色の間にメリハリを持たせる感じだと覚えましょう。りんごを見ると、上部、中央、下部で色が分かれていることが分かります。コントラスト重視です。

ピンライト

レイヤーの合成モード|ピンライト

【機能】

上のレイヤーの輝度に応じて色を置換します。

上の輝度>グレー50% → 上下の明度を比較して、下の明度の暗い箇所だけを上のレイヤーの色と置換します。

上の輝度<グレー50% → 上下の明度を比較して、下の明度の明るい箇所だけを上のレイヤーの色と置換します。

(明度は明るさ・暗さの度合いのことです)

【概要】

紹介こそしましたが「輝度」と「明度」の基準が入り混じっていて、とことん丁寧な説明は難しくあります。筆者は時々使いますが、レイヤーの合成モードに慣れてから使う感じで良いでしょう。

様々なイラストと背景を組み合わせて感覚を磨いてください(もしくは使わなくても大きな問題は感じないかもしれません)。

ハードミックス

レイヤーの合成モード|ハードミックス

【機能】

上下のレイヤーのRGB値を足して表示します。計算式は「上のRGB値 + 下のRGB値」です。各値の合計が255以上を超えると255として表示します。255に達しない場合は0(白)で表示します。

「RBG値のどれかか複数が255の色」または「白」しか表示されません。

【概要】

りんごを見れば雰囲気がつかめると思いますが、サブカル系漫画やCDの表紙的な効果が出る感じです。はっきりとした色と白だけをつかった独特なイラスト(漫画表紙やポスターなど)を作る時に楽ができます。

レイヤーの合成モードの色の変化を確認する

レイヤーの合成モードの各種の基本的な働きがざっと理解できたと思います。しかし、もっとも重要なのはどの色とどの色をどんな合成モードで変化させれば希望の色を出せるのかということです。まずは下のサンプルイラストを見て色がどう変化するのかの感覚の基礎を作ります。その後、自分で練習していくことで、効率よく塗り方を上達させられるでしょう。

サンプルイラスト左側の数字と色について

レイヤーの合成モード|イラスト

中央から右側のイラストが「背景」と「背景部分」として使っていくものです。左側にはグレーの下地に数字が書かれていますが、その色が異なっているのが分かりますね。

一番上が白下にいくほど黒に近づくように色を配置しました。RGBの値もそれぞれの色を示しています。これらのを「通常」として上のレイヤーとして使うことで、りんごと同じように使うことで、様々な色の変化を見ていくことができます。

イラストの合成モードは、最初から思うようには扱えません。ぜひ、この記事で色々な変化の例に慣れ親しんでください。自身で試す前に見れば、きっと役に立つはずです。

通常

レイヤーの合成モード|通常

左側の数字の色をイラストの上にカラーバーとして配置しました。カラーバーの色は全て「不透明度100%」のベタ塗りです。これを基準として、先で基本的な機能を学んだレイヤーの合成モードを試していきます。

比較(暗)

レイヤーの合成モード|比較(暗)

全体的に暗くなっているのが分かります。まずは、画面左に白と黄色で描かれていた差し込む光に注目しましょう。一見暗くはならなそうだな、RGB値が高い上から三番目の色の位置でも、光が肌色に変化していますね。

また、少女二人の顔も上のレイヤーの色に負けてしまっています。白に近いオジェクトの「光」や「肌」には比較(暗)はふさわしくないことが分かります。

そして、画面の下にいくにつれて、ほぼ背景が死んでいます。RGB値が低いものをべた塗り的に多く使うと下のイラストを潰してしまうので、イラストの仕上げに使うときはRGB値が高いもの(=白に近いもの)から試すと良さそうだと考えることもできます。

これ以外にも、気がついたことや自分のイラスト作成に使えそうな発見があればメモしておくと良いでしょう。

乗算

レイヤーの合成モード|乗算

乗算も比較(暗)と同じような結果になりました。しかし、差し込む光への色の侵食は比較(暗)よりは激しくありません。

つまり、海底や闇の中のイラストを描きたい場合などには、仕上げとして利用する価値がありそうなことが分かります。しかし、RGB値が低すぎるのはNGだとも理解できましたね。

総じて、暗く変化させる系の合成モードは、RGB値を高めにすると使いやすそうです。

オーバーレイ

レイヤーの合成モード|オーバーレイ

先に習った通り、明るい部分は明るく、暗い部分は暗くなっていますね。上から三番目の色少女たちの帽子や髪の毛を程よく染めている風です。さらに右側にある「Degital」のネオン光もセピア風になっています。これは利用価値がありそうに思えます。

そして、RGB値が低い箇所も黒(RGB:0)でないならば、面白い色合いになっている箇所が見受けられます。上から六番目の色画面左にある木々はマッチしています。

明るい箇所はやや眩しい感じまでに明るくなり、暗い箇所でもそれなりに見られるのも、このイラストから学べるオーバーレイの特徴だと言えるでしょう。

ハードライト

レイヤーの合成モード|ハードライト

ハードライトはオーバーレイに近いと説明しましたが、オーバーレイよりも色味が強く出ています。コントラストを強調する効果があったからですね。

不透明度100%のイラストを上のレイヤーに置いて、背景の仕上げをするのは厳しそうです。また、白や黒などRGB値が極端な色は、背景を完全に覆ってしまうことも分かります。

しかし、上から四番目程度の色味の灰色を使えば、煙や霧で覆われている世界の表現には使えそうかもしれません。

このように「考えて見る」「考えて描く」ことは、イラストを上達させたいならいつでも意識しましょう。ぜひ、ここで再認識してみてください。

スクリーン

レイヤーの合成モード|スクリーン

スクリーンは明るくさせる効果がありました。不透明度100%の場合は、もやがかっているというか、煙っぽい感じに仕上がっていますね。スクリーンもまた黒や白などの極端な色は効果が薄そうです。

RGB値が高目の色を使って、天界や天国、空の上の世界など幻想的な雰囲気で仕上げることはできるかもしれません。不透明度を下げてみるなどの工夫もできそうですね。

覆い焼き(発光)

レイヤーの合成モード|覆い焼き(発光)

覆い焼き(発光)は、画面上部、背景が薄い色で描かれている箇所を白くさせています。さて、上から三番目と四番目のラインの少女の顔を見ると、遠い日の思い出かすかに記憶にあるテイストに近いものを感じさせます。

さらに、このサンプルイラストから分かることは、覆い焼き(発光)を使うには、不透明度100%から下げて使用したり、光源の箇所だけに上のレイヤーのイラストを置いて光を強調したりもできそうだというところでしょうか。

加算

レイヤーの合成モード|加算(発光)

加算覆い焼き(発光)と、次の加算(発光)は似たような効果を持っていましたね。加算は全体的に白さが目立つ仕上がりになりました。

覆い焼き(発光)よりも色が残らずに、白さが強い点が再確認できましたね。こちらも不透明度を下げたり、遠き日の思い出系イラストに使えそうです。

使用するとしても、不透明度を下げるか、RGB値をある程度低くしたほうが良い反応が待っているかもしれないと分かれば御の字でしょう。

加算(発光)

レイヤーの合成モード|加算(発光)

加算より加算(発光)の方が明るさが強くなるとありました。では、一個上の加算のイラストと見比べてみてください

そう、全く同じです。なぜでしょうか? 透明度の高い箇所に強く作用するのが加算(発光)だからですね。

では、上から六番目の色のラインにある、右側の少女の太ももをみてみましょう。肌のテカり具合が程よくなっているのが分かるでしょうか。腕や太もも、目などの一部を輝かせたい時には効果的に利用できると確認できました。

リニアライト

レイヤーの合成モード|リニアライト

明るい部分はより明るく、暗い部分はより暗くなっています。やはり、不透明度100%上のレイヤー全体を覆うのは得策ではないようです。

透明度を意識すること、つまり不透明度100%を避けると、レイヤーの合成モードの一部はより良い結果が出ることがあると分かりますね。

さて、上から六番目の色のライン一番左側をみてみましょう。鬱蒼とした森の表現ができています。例えば、森のイラストを描いた後に、ダークでホラーな感じに仕上げたい場合は、不透明度100%でも使える可能性が見えるはずです。

ビビッドライト

レイヤーの合成モード|ビビッドライト

覆い焼き(発光)に近いテイストに仕上がっています。ビビッドライトには覆い焼きの機能が含まれていたからですね。

注目したいのは、上から三番目の色のラインにある「イムマ」の文字「Digital」のあたりです。コントラスト(色の差)を付けてくれるので「イムマ」の文字が浮かび上がって強調されています。「Digital」の文字とその下の線が、昔の香港のネオンの様なテイストになっている点も面白さを感じられます。

色にギャップ(差)がある箇所の強調に使えそうかも? などと「考えて見る」ことはできましたか?

ピンライト

レイヤーの合成モード|ピンライト

ピンライトは使いどころが難しいと予想が立ちますね。それでも、奇妙な世界を描きたい場合や、とある人物が見る世界は異常だというゲーム的な表現はできそうです。こちらも不透明度を下げると良さそうですね。

ハードミックス

RGB値を下のレイヤーのRGB値に追加。

レイヤーの合成モード|ハードミックス

では、ここで「考えて見る」のテストをしてみましょう。以下の●●●のラインの下に筆者がこのハードミックスのイラストを見て感じ取れたテイストを書きます。筆者の意見を見る前に、ぜひ自分で考えてみてください。

正解は一つだけではありませんので、筆者の答えに固執する必要がないのはいうまでもありませんね。

 

 

 

 

 

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

 

みなさんはどんな感想を持ちましたか? 「ハードミックスは使えそうにないな」と思ったとしても、それも考えて見ることができた証拠です。

さて、筆者は上から4段目〜5段目までを見て「サーモグラフィー」の映像に似ていると思いました。不透明度100%で、1段目〜4段目(5段目)までの色を真似ても、サーモグラフィー的な表現ができると学べましたね。

扱いにくいハードミックスですが、よくよく観察してみたので、具体的な使い方(やヒント)が見えてきました。

続きはみなさんのクリスタの上で、ご自身のイラストを使って行ってください。そして、色々なテクニックや塗り方を発見して身につけていきましょう。

 

 

おまけ:合成モードが使えない場合

レイヤーの合成モードが使用できない場合や効果が現れない場合は、以下の項目を確認してみてください。

1)黒や白などのRGB値が極端な色を使っていませんか?

 →色を黒や白などから値を変えてみましょう。

2)合成モードをかけたいイラストのあるレイヤーを選択していますか?

 →合成モードはレイヤーの選択をしないと発動しません。

3)「上のイラスト」と「背景のイラスト」は用意してありますか?

 →この2つがないと発動しないのでしたね。

4)レイヤーフォルダーの外に使用するレイヤー入れていませんか?

 →レイヤーフォルダー利用時は

  1.  レイヤーフォルダーの中に使用するレイヤーを全て入れる
  2.  フォルダーの合成モードを「通常」から「通過」にする

  で、解決する場合があります。

【終わりに】

これで各種レイヤーの合成モード使い方と雰囲気が分かったはずです。イラストの塗り方を上達させるには、これらの機能をあれこれ試して自分のものにしていく必要があります。

場合によっては、複数のレイヤーの合成モードの機能を組み合わせてみても良いでしょう。理解している今こそ、上のサンプルイラストを参考にして練習・実験をしてみましょう。

「あ、これいいかも!」と思う機会が増える頃には、塗りの技術が飛躍的に向上しているはずです。

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管理人プロフィール

或華路伊人(あるかろいど)

或華路伊人(あるかろいど)

未来の大手同人音声サークル「ねふぃりむ」の広報やシナリオを担当しております。 仕事はフリーランスのライター関係をやっています。小説、シナリオ、ゲームテキスト、コピー・ネーミング、記事など。

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