2017/09/16

線画の定義や必要性を知ればより効率良くイラストが描けるようになります。また、デジタル線画とアナログ線画を見比べて、共通の描き方のコツと異なるコツも理解することも上達するのに重要です。描き方を知って、より楽しんでイラストを描けるようになりましょう。
線画の定義とその必要性
線画とは何か、線画はなぜ描くのかを知ることは成長につながります。また、どんな時に描くべきかも説明していきます。
線画とは何か?
線画とは読んで字のごとし「線の画(=絵)」のことです。
難しく言うと「面を塗らずに、線だけで質感を出す絵」だとも言えますが、まずは「線」だけを使うんだなあと覚えておきましょう。上記の画像も線だけで描かれていますね?
また、基本的に線画はイラストを完成させるための過程で作成するものだと言えます。よって、線画自体がイラストの完成系ではない場合が多いという点も頭に入れておきましょう。
線画はなぜ描くの?
線画を描くべき理由は、大きく分けて2つあります。1つは、自分と色塗りをして完成したイラストを見る人に分かりやすくできるからです。特に見やすさの点で完成イラストに差が出ます。
もう1つは、線画特有のタッチ(筆さばき・絵の雰囲気のこと)を学べるからです。様々なタッチを知れば、描き方に幅が出てイラストを描くのが面白くなります。
線画はどんな時に描くの?
線画はイラストを完成させるための過程に作るものでしたね。一般的には画像のようなパターンが多いようです。見ての通り、ラフも線画も必須ではありません。イラストを完成させるに必要な場合だけ作れば良いものです。
さて、あなたに最適なパターンは、あれこれ試して自分で見つけましょう。また、上記が全部ではありませんので、柔軟な発想をしてみてくださいね。
効率良く線画を描くためのコツ
デジタル・アナログ共通の線画を描くときのコツや注意点と、デジタルとアナログそれぞれのコツや注意点を知れば、線画が効率良く描けるようになります。以下は筆者が考えに基づいたコツで目安程度ですので、使えそうなものから取り入れていくと良いでしょう。
デジタル・アナログ共通のコツ
物体・個体・形があるものだけを線画として描いていきましょう。逆を言えば形のないものや透けているものは、線画の段階では描き込む必要はありません。それぞれの例と描くべきではない理由は以下です。
形のないものの例は「水」「海」「滝」「雲」「光」「影」などです。これらを線画にしてしまうと余計な個体感が出てしまうので、描くとしても軽くにとどめましょう。塗りの時に色で表現すべきものだと言えます。
透けているものの例は「ガラス」「水」「薄い雲」などです。これらを描くべきでない理由は、透けるものの奥(裏)にあるものが重要だからです。これらは上の画像にも描かれていないことを確認してみると良いでしょう。
また、いろいろな表現技法を使って自分が飽きないようにするのも将来的には重要になります。とにもかくにも楽しんで描くのが一番です。特に線画は自由度が高く楽しい作業だと言えます。
デジタルのコツ
クリスタなどのソフトを使えば、範囲設定して好きな箇所やオブジェクトの大きさを変えられます。そのため、パースにあったサイズかどうかなどは気にせずに描けるのが特徴です。これを利用して、何でもバンバン描いていくのがデジタル線画上達のコツです。
また、初心者にはやや難しいかもしれませんが、線画の色分けもできるのがデジタル線画の特徴です。イラスト完成時の色を想定して、同系統の色で線画を描いてみても面白いでしょう。その時は薄目の色で線を描くと違和感なくイラストを完成させらます。
アナログのコツ
アナログ線画はサイズ調整が容易ではありません。よって「窓」「インテリア系オジェクト」「手すり」などの大きさが示されやすいオブジェクトは特にサイズが変にならないように気をつけるのがポイントです。
また、前衛は太い線で描き、後衛は薄い線で描くと上記の画像のイラストのように(ある程度?)見栄えばよくなります。
そして、もしアナログ絵をスキャンしてデジタルで仕上げたい場合は、アナログで線画を全部描き上げる必要はない点も気をつけましょう。
デジタルの時にコピペできそうだと思える箇所は、描かないでおくのも手です。あとでコピペすれば手間が省けて作業効率が上がります。
【終わりに】
上記を参考にして、自分が楽しめる線画の描き方を見つけていきましょう。また「ラフ」「塗り」のチャートなども考えて「線画」をどこに入れるかなども試行錯誤していきましょう。
ここまでで、ペンの設定と線画のコツを学んだことになります。ここまでで得た知識で練習的にイラストを描いてみても良い練習になるはずです。